幼女戦記(29)

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『幼女戦記』とは

『幼女戦記』(ようじょせんき、英語: The Saga of Tanya the Evil)は、カルロ・ゼンによるライトノベル、およびその元となったオンライン小説です。書籍版をベースに書籍付属のサウンドドラマ、漫画、アニメ、映画とメディアミックス展開が行われています。

原作は2011年から日本の小説投稿サイト「Arcadia」にて連載され、2013年10月からWeb版を改稿する形でエンターブレイン (KADOKAWA) より刊行されています。イラストは篠月しのぶです。漫画版は東條チカによって『月刊コンプエース』 (KADOKAWA) に2016年6月号から連載されています。京一によるスピンオフ漫画も同誌にて連載されています。

シリーズ累計発行部数は2021年12月時点で950万部を突破しており、『このライトノベルがすごい!』2018年版で単行本・ノベルス部門第3位を獲得しています。

物語の概要

「第一次世界大戦」と「第二次世界大戦」が混ざったような状況のヨーロッパ(欧州)に似た、初めて世界大戦を経験する世界を舞台とし、その世界に女の子として生まれ変わった元日本人のサラリーマンが軍へ入隊、自分が所属する「帝国」の兵士として敵対国家群と戦っていく物語です。

本作中では主要国に設定されている国名はあまり呼ばれず、主に「協商連合」「共和国」「連邦」などと呼称されます。また「魔力」のある人間が貴重な戦力となることから、その資質があれば女性でも徴兵・前線に投入される世界になっており、そのため主人公は幼女であっても戦場に赴くという設定になっています。

主人公:ターニャ・デグレチャフ

主人公のターニャ・デグレチャフは、21世紀初頭の日本で徹底的な合理主義者でエリートサラリーマンであった元日本人男性が、同僚の逆恨みで命を落とします。死後の世界、創造主を名乗る存在Xは主人公のリアリストな言動と無信仰を咎め、戦乱の世界で苦労して反省し信仰を取り戻させるとし、孤児の少女であるターニャ・デグレチャフとして別世界に転生させます。

転生した世界は魔法技術が存在するものの、大まかに20世紀初頭の欧州に似た世界です。ターニャは天性の魔導の才能から幼くして徴募されることとなり、士官学校へ進むことを選択します。前世の記憶を活かして軍人としてのキャリアを積み、安全な後方勤務で順風満帆な人生を送ろうと目論むターニャですが、思惑は外れ、大戦の最前線に送り込まれ続けることとなります。

ターニャは合理主義者で、戦争を資源の浪費としか考えていません。しかし、彼女の冷酷で合理的すぎる行動は周囲から「戦争狂」や「熱狂的な愛国者」と誤解され、敵味方から恐れられるようになります。

物語の展開

ターニャは士官候補生時代からその卓越した能力で活躍し、「白銀」の二つ名を得ます。しかし、彼女の活躍は同時に彼女を危険な戦場に引きずり込みます。ターニャは「ラインの悪魔」として恐れられ、敵国の脅威となる存在となっていきます。

物語は、帝国と周辺諸国との戦争、そしてターニャの戦場での活躍を描きます。戦争は拡大し、ターニャは様々な戦場で命がけの戦いを強いられます。彼女は部下たちと協力し、敵国の脅威に対峙し、勝利を掴みます。

しかし、戦争はターニャに多くのものを奪っていきます。彼女は戦いの中で大切な仲間を失い、戦争の残酷さと人間の愚かさ、そして自身の冷酷な性格に苦悩するようになります。

主要キャラクター

ターニャ・デグレチャフ以外に、物語には魅力的なキャラクターたちが登場します。

  • ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ:ターニャの最初の部下であり後の副官。ターニャの冷酷な一面を理解しつつ、彼女を支える良き友人。
  • マテウス・ヨハン・ヴァイス:ターニャの部下。真面目で常識的な性格で、ターニャを敬愛して忠実に従う。
  • ハンス・フォン・ゼートゥーア:帝国軍参謀本部所属の戦務参謀次長。ターニャの才能を見抜き、彼女を第二〇三魔導大隊の指揮官に抜擢する。
  • エーリッヒ・フォン・レルゲン:帝国軍参謀本部所属の参謀将校。ターニャを危険な存在だと認識し、彼女を掣肘しようとする。
  • クルト・フォン・ルーデルドルフ:帝国軍参謀本部所属の作戦参謀次長。ゼートゥーアと共に参謀本部で活躍するが、戦争が長引くにつれて焦燥感を募らせ、クーデターを企てるようになる。
  • メアリー・スー:協商連合出身の合州国義勇兵の少女。父を殺した帝国への復讐心に燃え、ターニャに強い敵意を抱く。

『幼女戦記』の魅力

『幼女戦記』は、軍事もの、ファンタジー、そして人間ドラマが融合した作品です。戦争の残酷さと英雄の苦悩をリアルに描き、読者を深く引き込みます。

主人公のターニャは、冷酷で合理的すぎるキャラクターですが、その裏には戦争に巻き込まれた一人の少女の苦悩が隠されています。彼女は周囲の人間たちと複雑な関係を築き、時には衝突し、時には助け合いながら、生き抜いていきます。

また、物語は単に戦争を描いているのではなく、戦争が人々に与える影響、そして人類の愚かさを深く考えさせられる内容となっています。戦争に巻き込まれた人々の悲劇、そして戦争によって引き裂かれる友情や愛情は、読者に深い印象を与えます。

メディア展開

『幼女戦記』は、ライトノベル、漫画、アニメ、映画など、様々なメディア展開が行われています。アニメ版は高い評価を得ており、その精巧な作画と緊迫感あふれる戦闘シーンが話題となりました。映画版も好評を博し、さらなる人気を獲得しています。

今後も『幼女戦記』の世界は広がり続けるでしょう。戦争、魔法、そして人間ドラマ。この壮大な物語をぜひ体感してください。

価格:
748円
配信開始日:
2024-01-26 00:00:18
シリーズ:
幼女戦記
出版社:
KADOKAWA
作者:
東條チカ
レビュー:
5

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