幻想大陸（2）

幻想大陸

『幻想大陸』（げんそうたいりく）は、夜麻みゆきによる漫画作品で、エニックス（現スクウェア・エニックス）の月刊少年ギャグ王にて連載されていました。全2巻、愛蔵版全1巻で、2013年8月に復刊ドットコムより完全版が刊行されました。

概要

最初は、月刊少年ガンガン1993年3月号のオリジナル4コマ漫画として登場し、その後、月刊少年ギャグ王1994年5月号で連載を開始しました。基本的にはほのぼのとしたファンタジー系のギャグ漫画ですが、時にはシリアスな話になることもあります。

夜麻みゆきの作品『レヴァリアース』『刻の大地』よりも未来の世界、もしくはパラレルワールドにあたり、主人公である「十六夜」「カイ」「ジェンド」が巻き起こすコメディ漫画です。後の作品である『刻の大地』へと大きく繋がっていく物語でもあります。

連載終了後も人気は高く、たびたび月刊少年ギャグ王で番外編や外伝が連載されました。この番外編「げんそ～たいりく」は「夜麻みゆきのほん」(1997年12月刊行、ISBN 978-4870256910)に収録されています。月刊少年GagOh!1999年2月号にも番外編が掲載されました。

2011年7月からマンガ図書館Zで無料公開されています。

キャラクター

声優はドラマCD（刻の大地も含む）及びOVA刻の大地によるものです。

十六夜（いざよい）

声優：伊藤美紀

この物語の主人公の一人。メンバーの中では最年少で、心優しい純粋な少年です。独特な雰囲気を作り出し、魔物とすぐに仲良くなることができます。旅の目的は邪神竜と仲良くするように説得することと、迷子なので故郷を探すことです。旅している最中なのでモンスターとの戦闘によく遭遇しますが、いつも戦わないことを願っており、時折モンスターと仲良くなってしまう場面も多いです。読みきり版での出身国は大和の国となっています。

身長145cm 体重38kg 13歳

カイ

声優：関智一

この物語の主人公の一人。職業は聖騎士ですが、街の女性にナンパをしたり、酒で二日酔いになったりと、いつも軽薄な行動を取っています。その行動でよくジェンドをイラつかせ、岩を投げられ押しつぶされたり、八つ当たりとしてボコられたりする場面もあります。どこからともなくマラカスを取り出し、踊りだすこともあります。戦闘中でもあまり真面目に戦う姿はないですが、真剣な状況になると本当の実力を発揮させることが多いです。

かつて、自分の国で騎士として戦っていましたが、友人の言葉をいつも気にかけており、友人が邪神竜に殺されたことをきっかけに城を抜け出しました。そして十六夜たちに出会い、彼らの可能性を見て共に旅するようになった経歴があります。

身長178cm 体重63kg 19歳

ジェンド

声優：緒方恵美

この物語の主人公の一人。記憶がないため、自分が誰であり、どんな目的で旅しているのか分かりません。耳の長さと肌の色からダークエルフと認識し、人から聞いた「エルフは邪神竜によって滅ぼされた」と言う話から、邪神竜を倒すために旅するようになります。性格は冷血で、モンスターなら躊躇うことなく殺します。だが、十六夜と長く付き合ってきたせいか、後半は性格がかなり丸くなっています。

序盤の方から十六夜のことを気にかけており、色々と世話する場面が多いです。左利きで、本作では特に触れられることはありませんが、実は女性です。特技は岩を投げること（ただし、カイにしか投げたことはありません）。戦闘は剣で戦います。自分の名前も初めて十六夜と会った場所が「ジェンドの森」だったことで、十六夜が「ジェンド」と呼び始めたことがきっかけです。

身長168cm 体重49kg 年齢不詳

ツァル

声優：半場友恵、ドラマCD「幻想大陸」のみ

一話目に十六夜が助けた、蛇に翼が生えたモンスター。モンスター名は「ケツァルコアトル」です。人間の言葉を理解でき、十六夜とは大の仲良しです。しかし、モンスターが嫌いなジェンドのことは苦手です。