望まぬ不死の冒険者 12

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『望まぬ不死の冒険者』

『望まぬ不死の冒険者』(のぞまぬふしのぼうけんしゃ)は、丘野優による日本のライトノベル作品です。「小説家になろう」にて2016年9月22日より連載されており、2017年10月25日からはオーバーラップノベルス(オーバーラップ)より刊行されています。イラストはじゃいあんです。

メディアミックスとして、中曽根ハイジによるコミカライズがWEBサイト『コミックガルド』(同社)にて2017年11月24日より連載されており、そのアプリ版の『コミックガルド+』(同社)のリリース後は最新話はこちらで配信となります。2022年4月17日、「オーバーラップ文庫9周年記念オンラインイベント」にてテレビアニメ化が発表されました。2023年12月時点でシリーズの累計発行部数は200万部を突破しています。

あらすじ

ミスリル級冒険者を目指して田舎町のマルトで活動するレント・ファイナは、ある時いつものように水月の迷宮を進んでいるなか、まだ誰にも発見されていない隠し通路を発見します。ギルドに情報を提供するため隠し通路を探索する中、レントは強大な力を持つ龍に遭遇、なすすべもなく喰われてしまいます。

死んだと思っていたレントでしたが、気が付くと先ほどの隠し通路の中におり、自分に襲い掛かってきた龍は姿を消していました。何故か生きていることを疑問に感じつつ、隠し通路にあった湖を覗くと、水面に映ったのは自分の顔…ではなく頭蓋骨。なんとレントは不死の魔物(アンデッド)となっていたのです。

最弱である不死の魔物(アンデッド)になってしまったものの、夢であるミスリル級冒険者は諦められず、不死の魔物(アンデッド)の姿のまま魔物と戦う決意をします。魔物を倒し力が強くなっていくのを実感している最中、突然自分の姿が骨人(スケルトン)から屍食鬼(グール)に変わります。魔物を倒したことで進化したらしいのです。

その後、水月の迷宮のなかでスケルトンに苦戦する女性、リナ・ルパージュを助けます。何とかコミュニケーションを取ってリナに服を持ってきてもらい、屍食鬼(グール)の姿を隠します。ところが、その中にあった仮面は付けたら取れない呪われたものだったのです。仕方なくその状態でマルトへ帰還し、門番には「怪我を隠して仮面をつけたところ呪われていた」と説明して切り抜けます。

マルトに入った直後、リナにはこれ以上迷惑をかけないように姿を隠し、「正体をバラしても問題無い人物」としてロレーヌ・ヴィヴィエを頼ります。交渉の結果、実験に協力することで匿ってもらうこととなったのです。そして、ミスリル級冒険者の夢を諦められないことを話すと、ロレーヌは「誰にもわからないから」と本来違法である二重登録を薦めます。レントは渋々了承し、レント・ヴィヴィエとして最下位である鉄級から冒険者をやり直すこととなりました。

主要登場人物

レント・ファイナ / レント・ヴィヴィエ

声 - 鈴木崚汰、永瀬アンナ(幼少期)

本作の主人公。ミスリル級冒険者を目指し、田舎町のマルトで活動する銅級下位冒険者。ハトハラー村出身です。実力は低いが、周囲の人間の情報に詳しい。自己評価は低いが、新人の教育や誰も受けない依頼の消化など、縁の下の力持ちとしてギルドの評価は高く、冒険者を引退した場合はギルド職員に勧誘する話もあった模様。その一方でデリカシーが無い所もあり、ロレーヌに対して失言をして攻撃されかけることもあります。

魔力・気力・聖気 三つのエネルギーを使える非常に珍しい人物ですが、それぞれの性能が良くないため宝の持ち腐れの状態です。水月の迷宮で発見した隠し通路を進んだ先で龍に喰われ、不死の魔物として目覚めました。別の魔物を倒し進化していくことで身体能力や魔力・気力・聖気の量が上昇し、人間だった頃よりも強くなっていく。なお、魔物になったからといって魔物から仲間意識を持たれることは無く、普通に襲い掛かってくるのです。

リナに頼んで買ってもらったローブと仮面をつけ、魔物となったことを隠してマルトに帰還しました。ところが仮面には呪いがかかっており、自力では外せなくなってしまう。仮面は何故かレント自身の進化に同期して進化しており、後に一部だけ消すといったことが可能となった(ただし相変わらず外すことは出来ない)。ロレーヌの提案でギルドに二重登録した際はレント・ヴィヴィエと名乗りました。ロレーヌのファミリーネームであるヴィヴィエを名乗ったのは、ロレーヌの家に居候している現状に違和感を持たせないためです。

幼少期に幼馴染と両親を狼の魔物に殺されており、自分だけがミスリル級冒険者に助けられた、という経緯を持っています。それ以来狼の魔物に対する復讐心が、ミスリル級冒険者を目指す動機となっています。

  • 骨人(スケルトン)
  • 屍食鬼(グール)
  • 屍鬼(しき)
  • 下級吸血鬼(レッサー・ヴァンパイア)
ロレーヌ・ヴィヴィエ

声 - 小松未可子

学者で銀級魔術師。幼い頃から神童と呼ばれ14歳で大博士の号を得ています。屍食鬼の状態で水月の迷宮から帰還したレントに真っ先に頼られ、屍食鬼の状態であることを明かされます。その後レントを使った実験を対価にレントを匿うこととなります。レントが屍食鬼の本能に支配され襲われた際、襲われても構わないような発言をするなど、レントに好意がある模様。

シェイラ・イバルス

声 - 長谷川育美

冒険者組合(ギルド)職員。リナを指導する指導者としてレントを紹介するはずでしたが、そのレントが行方不明になったため(実際には魔物となった)やむを得ずリナ一人でダンジョンへ送り出す。顔を隠している状態のレントが何らかの事件の犯人である、という情報が入ったため、ギルト長の命令で監視役として行動することとなります。レント・ヴィヴィエがレント・ファイナであることは薄々感づいており、魔術契約で「秘密を洩らした場合ギルドを退職し、レントの奴隷として契約する」と契約し、レントが不死の魔物になったことやロレーヌが関わっていることを聞き出しました。

リナ・ルパージュ

声 - 鈴代紗弓

駆け出し冒険者。騎士の家の娘。本名はリナ・ローグ。王都で冒険者登録をしたが、新人向けの依頼が無かったためマトラを紹介され移住しました。元々レントに指導をしてもらうはずでしたが、そのレントが行方不明になったため一人でダンジョンに行くこととなります。

始めてのダンジョンでスケルトンに襲われ危機に陥ったところを、屍食鬼の状態のレントに助けられます。その後レントに頼まれてローブや仮面を買って与えました。しかし、仮面は露店で安売りしていたのを買ったところ呪われていたものだったのです。その後レントと共にマルトに着くが、レントが姿を隠したためはぐれる。その後はライズ・ローナとパーティを組み三人で行動しています。

イドレス・ローグ

ヤーラン王国第一騎士団所属の騎士。リナ・ルパージュ(リナ・ローグ)の兄。極度の方向音痴。

クロープ

声 - 松田健一郎

鍛冶屋三叉の銛の店主兼鍛冶師。レントが顔を隠しているということに気づいているが、事情を察して何も聞かないようにしています。

ルカ

声 - 大原さやか

クロープの妻。

ロリス・カリエッロ

声 - 藤井隼

レントが水月の迷宮の未踏破区域の確認の際に出会った料亭の店主。勝手に動いた結果転移の罠にかかりジャイアントスケルトンに襲われるが、レントに助けられ、無事に自宅の料亭に生還した。

イサベル

声 - 千本木彩花

ロリス・カリエッロの妻。

ライズ・ダナー

声 - 中村源太

レントが銅級昇格試験で一緒になったパーティーメンバーの一人。剣士。気で体力を上げて戦っている。銅級昇格試験合格後はリナをパーティに加え、3人で行動している。

ローラ・サティ

声 - 山根綺

レントが銅級昇格試験で一緒になったパーティーメンバーの一人。魔術師で治療術が使える。銅級昇格試験合格後はリナをパーティに加え、3人で行動している。

ウルフ

声 - 稲田徹

マルトの冒険者組合長(ギルドマスター)。

サメの様に何重にも歯が生えた口、目の無い頭部、横に太い胴体、天使を思わせる翼と、一般的な龍とは大きく異なる異形の外見を持つ龍。レントは龍に襲われた結果、不死の魔物となった。現在は迷宮から姿を消しており行方不明。

リュントス

声 - 坂田将吾

トッツ村の青年。アミリスが生け贄に捧げられようとしているため依頼を出し、レントと関わることとなった。

アミリス

声 - 菊池紗矢香

リュントスの妹。トッツ村の風習により生け贄に捧げられようとしている。本人は生け贄について仕方がないと考えており、リュントスの行動に否定的。結局レントにより風習を利用した悪徳商人の誘拐が生け贄の真相であることが判明し、生け贄を捧げる必要が無くなったため、レントに礼として頬にキスをした。

アリゼ

声 - 首藤志奈

孤児院の少女。病気のリリアンの治療のため花を採取する依頼を出した。報奨金は全く割に合っていなかったが、レントが気まぐれと称して受注した。自分で金を稼ぐため、冒険者になることを目指している。実はリリアンの病気について詳細を知っているのだが、リリアンがそれを知ると孤児院を去ろうとすると予想し、リリアンには何も話していない。上記の依頼もリリアンには地下の掃除ということにしており、それをレントが承諾した結果、エーデルと遭遇することとなった。

リリアン

声 - 佐々木優子

東天教の僧侶。病気がちでベッドに寝てばかりの生活を送っている。

エーデル

声 - 高岡千紘

孤児院の地下に住み着いていた小鼠(プチ・スリ)と呼ばれる小型の魔物。レントに襲い掛かった結果、偶然レントの血を摂取して眷属となる。名前はロレーヌが考えた(レントは「黒いからクロ」と安直に済ませようとして却下された)。主であるレントが戦っている最中に食事をする、トラブルが起きた際自分だけ逃げるなど、レントを主とは見ていないような行動が見られるが、敵と戦っている際弱点を見つけるなど役に立つこともある。

イザーク

声 - 土岐隼一

魔道具を収集するラトゥール家の執事。主の治療のため花の採取を行っており、アリゼの依頼で同じく花の採取を行うレントと遭遇。レントに協力させるため、自分の屋敷に招待する。

価格:
726円
配信開始日:
2023-12-25 00:00:18
シリーズ:
望まぬ不死の冒険者
出版社:
オーバーラップ
作者:
中曽根ハイジ
レビュー:
3.67

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